オラクルカードは、自分を超える答えを導き出すカード。直訳すると「神託カード」ですが、占いというよりもむしろ、私たちの直感力を鍛えてくれる道具です。気づきやひらめきを受け取りやすくし、ハイヤーセルフ(高次の自分)とのパイプを強くしてくれます。そこで、もう1人で悩まなくてOK!オラクルカードの選び方や読み解き方をお話しします。
目次
オラクルカードとは?
オラクルカードとは、直訳すると「神託カード」のこと。でも、神託、神のお告げを受け取るというと、なんだか大げさに聞こえますか?
であれば、ハイヤーセルフ(高次元の自分)とつながる、普段の自分の考え方を超えたヒントや気づきを得る道具のひとつと、思っていただいたら良いでしょう。
つまりオラクルカードは、親身になってくれる大親友、また深い知恵を与えてくれるガイドのように、あなたに寄り添ってくれる存在。
人生の選択を迫られるときに、答えがわからずモヤモヤし、自分の気持ちをハッキリさせたいときにも、アドバイスや後押しを得ることができます。
オラクルカードの見た目は、タロットカードに似ています。けれどもその読み解き方は、タロットに比べてとても自由。引いたものから直感的に感じたことをメッセージとして受け取れば良いので、難しく考える必要はありません。
実は、アンアン編集部にいた頃、好きがこうじて、オラクルカードを付録で作ったこともあるんですよ。
というふうに、オラクルカードは、カードの内容や枚数に決まりがあるタロットカードに比べて、作り手の意図やインスピレーションで自由に制作され、読み手もオラクルカードからは、自分がピンときた内容を助言として受け取ります。
そしてデザインもさまざま。必ずしも占いやスピリチュアルなデザインである必要はありません。
カリフォルニアで暮らしていたときにも、おしゃれなセレクトショップに、さまざまなアーティストたちが作った、とても素敵なオラクルカードを見ることができました。
そこで感じたのは、オラクルカードは、占いに限定されず、自己探究やインスピレーションを求める人にも親しみやすいカードだということでした。
オラクルカードとタロットカードの4つの違い
ところで、先にも少し触れましたが、タロットカードとオラクルカードには、4つの大きな違いがあります。具体的には、以下の構成、イメージ、解釈法、メッセージの傾向の違いです。
① 構成
タロットカードは、通常、枚数に決まりがあります。具体的には、メジャーアルカナと呼ばれる22枚のカードと、マイナーアルカナと呼ばれる56枚のカードの計78枚で構成されています。
一方オラクルカードには、枚数の縛りはありません。一般的には40-60枚前後のものが多いです。
私が使用するオラクルカードは、44枚のタイプが多いです。おそらく44という数字は、内なる自分との調和を表すエンジェルナンバーなので、それにあやかっているのだと思います。
② イメージ・絵柄
タロットカードやオラクルカードに描かれるイメージにも違いがあります。
タロットカードには、金貨や聖杯、塔や吊るされた男など、固定された意味を持つシンボルやアーキタイプが描かれています。
一方オラクルカードは、さまざまなテーマやデザインが描かれています。タロットカードよりも自由度が高く、作り手の発想や意図に従ったイラストや写真が使用されています。
そこで付録でカードを作ったときも、ロココ調絵画のようなイラストではなく、今っぽいおしゃれなものが良いと思って、人気のイラストレーターさんにお願いしました。
③ 解釈方法
リーディングでの自由度も異なります。
タロットカードには通常、固定された意味があります。そこで、基本的に解釈もそれに従うものになります。
一方オラクルカードは、より直感的な方法で解釈されることが多いです。
そこで、ユーザーによって受け取るメッセージも大きく変化します。
例えば、ハンドブックに各カードの詳しい説明がありますが、人によっては、カードに描かれたイラストから直感的に受けとるイメージでメッセージを解釈する人もいます。
④ メッセージの傾向
種類にもよりますが、タロットカードに比べてオラクルカードには、ネガティブなカードはありません。心を癒してくれたり、励ましてくれたりする内容のものが多いです。
そこで安心して使用できるところがオラクルカードの魅力です。
オラクルカードの強みと難点
そして、オラクルカードには、強みがある一方で、難点もあります。
例えば、オラクルカードの強みとしては、デザインやテーマによって制限されないために、自由度が高く、タロットカードよりも幅広い質問ができる点が挙げられます。
またシンボルやイメージによって、より直感的に解釈することができるため、初心者でも比較的簡単に利用しやすいです。
多くの場合、ポジティブなメッセージが多いので、気分を明るく保ちながらメッセージを受け取れることも魅力です。
一方で、オラクルカードには難点もあります。直感的な解釈や自由度が高い利点が裏目に出た場合、読み手によって解釈の精度が変わったり、オラクルカードの品質のばらつきなどが生じることがあります。
解釈の精度に関しては、オラクルカードの面白いところでもありますが、カードを引けば引くほど、しっくりくるメッセージを導きやすくなるんです。まるで、情報を入れて経験を積めば積むほど深層学習をして賢くなっていく、AIのようですよね。
そこで重要なのは、自分が好きで、目的や知りたいテーマに合ったカードを選ぶことです。
あなたにぴったりのオラクルカードの選び方
では、あなたにぴったりのオラクルカードを選ぶコツには、主に以下の3つのポイントがあります。
① 悩みや知りたいテーマで選ぶ
オラクルカードには、恋愛に特化したもの、仕事や自己成長を目的にしたもの、より心理分析を伴うものなど、さまざまな種類があります。そこで、悩みや知りたいテーマがはっきりしていれば、それに特化したもの、得意とするものを選ぶのも手です。
例えば、恋愛を得意とするカードには、ロマンスエンジェルオラクルカードがあります。

ソウルメイトや、過去生のつながりなどのスピリチュアルな助言や、また共依存やコントロール関係などの心理学的な内容もあります。
私がこのカードを使って驚いたのは、なんとなくおかしいなぁと思いながら、付き合い続けていた人との関係性を想いながら引くと、何度も“別離”のカードが出たこと。
でもオラクルカードとの付き合い方として、「オラクルカードは、自分の内側にあるホンネ、気づきを深めてくれるカードだけど、そのメッセージで自分の考えを変えてしまわないといけないわけではない」と捉える方が、カードに依存しすぎず、良い関係性が築けるのかなと思います。
② しっくりくる存在を選ぶ
また、自分がしっくりくる存在を、メッセージの発信者として選ぶことも大事です。しっくりくるというのは、あなたが好きかどうかということ。
例えばオラクルカードには、大天使や天使、日本の神様、マーメイド、妖精、宝石や草花、スピリットアニマルなど、さまざまな存在があります。
オラクルカードは使い続けるうちに、カードリーディングの精度が高まっていくと実感しますので、あなたにとって違和感がない存在を選ぶことが、とても重要なんですね。
例えば、私の恩人ヨーコちゃん(マキワリ邸の家主さん)は、日本の神様カードと日本の神託カードと、とても良い関係を築いています。山伏修行をし、日本の神話についても学ぶ彼女にとって、このカードたちがとてもしっくりくるのだと言います。
私が長年愛用し、アメリカにも持っていき支えてもらったのは、絵も言葉も柔らかく、でもメッセージが具体的でわかりやすい、自然の妖精がガーディアンのマジカルフェアリーオラクルカード(日本語版説明書付き)です。

このカードは、仕事、恋愛、ライフスタイルと、幅広いテーマを押さえていて、知りたい課題のジャンルがさまざまでも、網羅できるのが魅力です。
たとえば、マジカルフェアリーを引いていたときに、仕事について尋ねると、「新しい仕事」というカードがシャッフル途中でとんできたりと、不思議なこともありました。
各カードの意味に加えて、5、6個のメッセージが書かれる助言も、例えば食生活についてなど、日常生活に落とし込めるような具体的なもの。自分の心と対話し、生活を見直すきっかけを与えてくれるカードです。
③ 好きな絵柄で選ぶ
直感的に、好きな絵柄で選ぶのもいいですね。やはり、好きなイラストだと、使っていて気分も上がりますし、カードへの親しみもどんどん増していきます。
例えば、アメリカで人気だったのは、おしゃれな装丁のベストセラースピリチュアル本『Light is the New Black: A Guide to Answering Your Soul’s Callings and Working Your Light』の著者、レベッカ・キャンベルさんのオラクルカードたち。
私も彼女の本をアメリカで暮らしていたときに読みました。英語ですが読みやすい文章で、自分の中の内なるガイドとつながることの大切さが書かれています。
広告会社でクリエイティブディレクターとして働き、物質的でクリエイティブな世界に生きながらも、常に神秘世界に魅せられてきたというレベッカさん。
そこで本の装丁もオラクルカードのデザインも、彼女自身が手がけています。彼女が生きてきた2つの違う世界を統合した集大成だなぁと思います。
FrancFrancなど、夢系ファッションが好きな方の心も捉えるセンスが良いカードです。
こんな世界観を作り出されたことが、羨ましくてリスペクトです。
というのも、女性誌編集者だった経歴と、心理学を学んだ後に禅センターやエサレン研究所で暮らしたヒーリングジャーニーを、まだスムーズに結びつけられていない私としては、レベッカさんが表現された世界観は、本当リスペクトだからです。
占いやスピリチュアルっぽすぎず、インテリアの延長上のようなデザインが素敵。
彼女の第一弾のオラクルカード『ワークユアライトオラクルカード』に始まり、
『スターシード オラクルカード』も人気です。
おすすめのオラクルカード
これまであげたオラクルカードもオススメですが、こちらのサイトを読んでくださる方に特にご紹介したいのが、ゲートウェイオラクルカードです。

比較的求めやすい価格のこのカードは、自己成長やヒーリングに興味がある人、潜在意識にアクセスして深層心理を探求したい人におすすめです。
内容は、心理学に関係する、とくに潜在意識に関わってくるものだと思います。夢の中のイメージや、日常生活で起こるサインやシンクロニシティへの気づきを深めるカードも多いです。
そこで特に、トランスパーソナル心理学に興味がある人は、なじみやすいかもしれません。また、メンタルブロックを解除したい人、自分自身の内面を深く理解したい人にもおすすめです。
著者 は、チェロキー族の一員のデニス・リンさん。『Sacred Space』など18冊の著書を持つベストセラー作家です。
彼女は17歳のとき、銃に撃たれて、臨死体験をしました。その後、スピリチュアルな探究を重ね、彼女のルーツであるアメリカ先住民の叡智を学び、ハワイのカフナ、レイキマスターのTakata Hawayo氏に師事。
オーストラリアのアボリジニ、ボツワナのズール族など、特に先住民族たちのヒーリングを探求してきました。ニュージーランドのマオリ族には養子として迎えられ、禅寺でも2年以上暮らしたことがあるそうです。
先住民族たちのスピリチュアリティや東洋哲学を探究した結果、ユング心理学にも近いカード内容になっていると感じます。
参考:シンクロニシティを起こし、必要な答えをダウンロードするための5ステップ。
オラクルカードの読み解き方
オラクルカードでは、まず答えが欲しい質問を思い浮かべます。
より具体的に頭の中で質問する方が、カードからのメッセージを受け取りやすいです。よくシャッフルしたら、「もういい」と思ったタイミングで手を止めて、一番上にあるカードを引きます。
1枚だけ引くのが一番シンプルです。
けれども、私は3枚引きをすることが多いです。1枚よりもカードが複数枚あるほうが、それらの関連から、メッセージを読み解きやすいからです。
とはいえあまり枚数が多いと複雑になってしまうので、3枚引きが私のおすすめ。カードを切っている最中に飛び出してきたカードも、意味があるカードとして控え、合わせて解釈に利用します。
3枚引きの読み解き方としては、ゲートウェイオラクルカードが推奨するのは、1枚目がブロックカード(障害になっているものを示すカード)、2枚目がヒーリングカード(癒す方法を示すカード)、3枚目がアウトカムカード(結果を示すカード)という、リーディング法。
心理ブロックのありかを見つけ、ブロック解除する方法と、その結果を助言するようなオラクルカードです。
同じ3枚引きでも、マジカルフェアリーオラクルカードでは、1枚目は、質問した状況に関係する過去について(終わったこと)。2枚目は、現在について(今なにを知る必要があるのか、なにに取り組む必要があるのか)、3枚目は、2枚目のガイダンスに従った結果の未来についてのメッセージという読み方を、私は行ないます。
このカードはどちらかというと、過去現在未来という時系列で状況を解釈するのが得意なように感じます。
引いたカードだけでは、質問の答えにならない、または読み解けない場合は、「もう少しわかりやすいメッセージを教えてください」といって、もう一枚引きます。そしてカードのつながりからリーディングを深めます。
オラクルカードリーディングの精度を高めるために
最後に、オラクルカードリーディングの精度を高めるために、私が役立つと思うことをご紹介します。
① リラックスする
質問を明確にすることは大切ですが、「絶対に答えを教えて!」と力んでしまうと、頭でっかちになって、直感力や洞察力が鈍るように感じます。
そこで私は、深呼吸を何度かして、肩の力を抜いてからリーディングを行います。
時間に余裕があるときは、5-10分ほど瞑想をすることもあります。ちょっと頭がふんわりした状態で行うと、引いたカードが全く質問の答えに合わないように見える場合も、つながりを見出しやすくなり、おすすめです。
参考:動画で解説! 不安、ざわざわがリラックスする、5分間の心落ち着き瞑想。
② 直感を信じる
「このカードを使ってみたい」とオラクルカードを選ぶとき、「今オラクルカードを引いてみたいな」と思ったときなど、インスピレーションに従うことがおすすめです。
オラクルカードは、直感力を育むための道具ともいえます。
カードを切る手を止めるとき、カードが示すシンボルやイメージを観察し、意味を読み解くときにも、自分の直感を信じることが大切です。
「これで正しいのかな?」「間違っているのかな?」と不安になったり、疑いを持つよりも、あなたの感覚に心を開いてみてください。
③ リーディングの目的を明確にする
リーディングの目的を明確にすることで、カードの意味をより正確に解釈することができます。具体的な質問や問題が思い浮かばないときは、「今の私に必要なメッセージをください」と、オラクルカードを引くこともあります。
④ 質問に集中する
リーディング中は、集中して質問に集中することが重要です。過去や未来について考えたり、心配事や不安で頭をいっぱいにせず、マインドフルな状態で行います。
【頭がいっぱいなときは、ジャーナリングでガス抜きを】自然なあなたが一番美しい。ドス黒い感情やダメな視点にも価値がある! 不安、怒りを「書いて」陽転させる方法
⑤ カードの意味を理解する
カードに描かれたイラストからインスピレーションを受ける人もいますが、私はカードの意味を理解することで、リーディングの精度がより高まると感じるタイプです。
オラクルカードには、カードごとに独自の意味があり、カードデッキに同梱されているガイドブックから調べることができます。
これは不思議なことですが、次の⑥にも関係しますが、何度もリーディングしながらカードの本来の意味を覚えていくと、その時々の自分の状況に合うように、解釈を発展させたり、自由に膨らませられるようにもなっていきます。
⑥ 経験を積む
オラクルカードリーディングの精度は、経験で向上します。そこで、自分なりの解釈や経験を積み重ねることが重要です。
とはいえ、一度のリーディングで何度もカードを切り直すのは、おすすめではありません。それはインスピレーションを鍛えることよりも、状況をコントロールしようする思考の力を強めることに他なりません。
そこで私は、引いたカードが質問とまったく合わないように感じるときや、カードの意味がよくわからないときは、「もう少しわかりやすく教えてください」や、「◯について、より詳しく教えてください」といって、追加カードを引くこともあります。
または、「仕事について聞いたけど、今は家族のことで気づくことがあるのかもしれない」と、引いたカードとの偶然の出合いをシンクロニシティとして受け止め、心をオープンにしたりもしています。