前世療法とは? 自分の前世を知って問題から自由になり、今の人生を大切に生きる方法

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前世療法とは、繰り返す問題から自由になって、人生の目的を知るための心理療法のひとつです。この記事では、前世療法の基本やそのメリット、ワイス博士の前世療法の流れなどについて解説していきます。また、私が行っている自分で前世を知るチェック法もご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

前世療法とは?

前世療法とは、過去に経験した前世(生まれる前の人生)に焦点を当てた心理療法の一種です。この療法では、クライエントが前世の記憶や体験を回想することを通じて、過去のトラウマや問題を解放し、成長や気づきを促し、今の人生をより幸せに生きること目的としています。

一般的には、前世療法は催眠状態で行われます。そこで療法家はクライエントを深いリラックス状態に誘導し、過去の体験を回想させる質問や指示をします。

前世療法で、クライエントは過去のトラウマや問題に対する理解が深まり、自己成長や自己啓発につながることがあります。また、前世を知ることで、現在の自分自身や人生に対する新たな視点を得られるとも言われています。

前世を知るメリット

前世を知ることで得られるメリットには、大きく以下の5つが挙げられます。

人生の意味や目的がわかる

前世を知ることで、自分がなぜ今の人生を生きているのか、何を学ぶためにこの世界に生まれてきたのかがわかります。それによって、自分の人生に意味を見出し、自分自身を成長させることができます。

トラウマの解放や癒し

前世でのトラウマが、今の人生に影響を与えていることがあります。前世を知ることで、その原因を探り、トラウマを解放することができます。また、前世での経験を癒すことで、今の人生における問題やストレスの解消にもつながります。

自己理解が深まる

前世を知ることで、自分自身の持つ性格や特徴、才能、好みなどが理解できます。それによって、自己理解が深まり、自分自身を受け入れ、自分らしく生きることができるようになります。

過去の因縁や縁を知ることができる

前世を知ることで、今の人生での人間関係や、出会いの意味、または別れの意味を知ることができます。過去に存在した因縁や縁が、今の人生での出来事に影響を与えている可能性があります。

参考:カルマとは何か?人生における3つの現れ方、カルマを解消する方法とは

今の人生の助言を得ることができる

前世での経験から、今の人生において学ぶべきことや、進むべき方向性が見えてくることがあります。また、前世での成功体験から、今の人生での成功へのヒントを得ることもできます。

以上のように、前世を知ることで、今まで気づかなかった自分の側面が理解できるようになるとされています。また、自己認識が高まるだけでなく、過去のトラウマを解決することで、新しい行動選択肢が得られるようになり、問題を引き起こす行動パターンも手放せるようになります。

自分自身を癒し、成長させ、自己理解を深め、今の人生をより豊かに生きるためのヒントを得ることができるのです。

前世療法の種類

前世療法には、いくつかの種類があります。

よく知られているのは、ブライアン・ワイス博士が提唱する「前世・過去世療法(Past Life Regression Therapy)」です。

マイケル・ニュートン博士が提唱する「退行催眠療法(Life Between Lives Therapy)」も有名です。

また、前世療法の分類にはありませんが、スタニスラフ・グロフ博士のホロトロピック・ブレスワーク(Holotropic Breathwork)も過去のトラウマを癒やし、自己啓発や自己成長を促すことを目的としています。

こちらは、特殊な呼吸法や音楽を取り入れた心理療法です。

ブライアン・ワイス博士の前世療法とは?

ここでは、ワイス博士が提唱した前世療法について少し触れておきましょう。

リラックスした状態で、特定の体験や感情が引き起こされた時期や状況に思いを馳せて、前世を呼び起こす方法です。

基本的な手順は以下です。

リラックスした状態を作る

リラックスした状態を作ることが、前世のイメージを呼び起こすために重要です。瞑想や深呼吸、リラックスした音楽を聴くことなどが有効です。

特定の体験や感情を思い出す

体験した強い感情や、特定の場面や時期を思い出すことが、前世のイメージを呼び起こすためのキッカケとなります。例えば、今の人生でのトラウマ体験や、何度も繰り返し見る夢を思い出すことも引き金になります。

体験の原因を探る

思い出した体験や感情が、なぜ引き起こされたのかを探ることが、前世のイメージを呼び起こすために重要です。その感情や場面が、自分が前世で経験したことに由来するものかもしれません。

前世のイメージを受け入れる

思い出したイメージを受け入れ、その経験から学び、癒しを求めることが、前世療法の目的のひとつです。過去のトラウマを癒し、今の人生をより良い方向に導くことができます。

このように、ワイス博士の前世療法は、自分自身がリラックスし、過去の体験を思い出し、前世のイメージを呼び起こすことで、自分自身を癒し、成長させることを目的としています。

より詳しく知りたいかたは、下記の博士の著書をご参照ください。

☆魂の伴侶、ソウルメイトに出会う男女のエピソードなどが書かれています。スピリチュアルやニューエイジ本の翻訳の第一人者・山川夫妻が翻訳されています。


☆ワイス博士の前世療法(退行瞑想)の誘導CD付き。催眠術、退行、輪廻転生などについて、博士がよく質問される事柄を丁寧に解説。翻訳者のひとり、山川亜希子さんが瞑想を誘導しています。

過去を思い出すための質問例

では前世療法では、潜在意識につながったクライアントが過去の人生を思い出すために、具体的にどんな質問をするのでしょう? 以下が一例です。

あなたはどんな靴を履いていますか?

足元から見上げて、今どこにいますか?

どんな服装を着ていますか?時代や場所はどこですか?

あなたは何と呼ばれていますか?その名前には、どんな意味があったと思いますか?

あなたが生まれた家族について、何か思い出がありますか?
親や兄弟姉妹との関係について、何か感じたことはありますか?

あなたがどんな職業や仕事をしていたか、思い出せますか?
その仕事で得たスキルや経験は、今のあなたにどんな影響を与えていると思いますか?

あなたが過ごした社会や文化について、どんなことがありましたか?
その文化で特別な意味を持つ場所や風習、祭りなどがあった場合は、何か思い出せますか?

あなたが出会った特別な人物や恋人について、何か思い出がありますか?
その人たちとの関係について、どんな感情を持っていたと思いますか?

最後に、その前世で経験したことで、今のあなたに何か影響を与えていると思うことはありますか?

その影響をどのように受け止めているか、自分自身に問いかけてみてください。

自分で前世を知る方法

セッションを受けず、自分で前世を知る方法もいくつかあります。はっきりと何かが見えたり、聞こえたりというより、日常生活では見過ごしてしまうような気づきが得られます。

ご参考までに、私が行ってきた方法を4つご紹介します。この中で、よく行なっているのは、瞑想やふとした直感に従ってみること、また自分のルーツや自分の親を選んできた理由を探ることです。

前世療法とは直結しませんが、ジャーナリングで本音を探ることもあります。

参考:自然なあなたが一番美しい。ドス黒い感情やダメな視点にも価値がある! 不安、怒りを「書いて」陽転させる方法。

瞑想や音楽、呼吸法でリラックスする

瞑想や瞑想音楽を聴くことで、リラックスし、潜在意識にアクセスしやすくなります。この状態で自分自身に問いかけることで、前世の記憶を呼び起こす可能性が高まります。

ずっと悩んでいたアイディアが、散歩中やお風呂でふっと浮かぶことがありませんか? 3B(ベッド・風呂・バス(移動中))という言葉もありますが、思考が緩んでいるとき、私たちは自分の枠を超えた次元とつながることができるとも言われています。

夢を記録する

深層心理とつながる前世の記憶は、夢の中に現れることがあります。枕元にノートを置いて、目覚めたばかりのまだ夢を覚えているときに内容を記録し、繰り返し見ることで、前世の情景を思い出すことができるかもしれません。

直感に従う

直感は、過去の体験から得た知識や感覚が、潜在意識から意識レベルに上がってきたものです。例えば、ふと訪ねたくなった場所に行ってみる、食べたいと思ったものを食べるなど、小さな直感に従い、その体験を積み重ねることで、ふっと前世に関するイメージや感覚が浮かぶことがあります。

自分の親を選んだ理由を探る

スピリチュアルな観点から、親が子どもを産むのではなく、子どもが親を選んでくるという考え方があります。この考え方は、転生や魂の存在を前提とし、魂が成長し進化する過程において、自分自身の学びや成長を促すために、すべての人が自分の生まれる家族や環境を選んでいるとされています。


☆産婦人科医の池川明さんが書かれた、有名な本。生まれる前の前世を覚える子どもたちは皆、「親を幸せにするために生まれてきた」と語るとか。

具体的には、子どもの魂は、自分が抱える課題や学びを実現するために、自分自身の進化に必要な親や家族を選ぶと考えられています。例えば、親や家族の魂が抱える問題や課題を通じて、子どもの魂の学びや成長が促されるとされています。

この考え方は、科学的に証明されたものではありません。けれども、スピリチュアルな世界観に基づく考え方として、多くの人々に共有されています。産婦人科医の池川明さんのご著書も有名ですね。

この考え方には、親が子どものことを受け入れる際に、より深い視点から向き合うことができるというメリットがあるともされています。

ただし、これらの方法で前世を知る場合は、自分で得た情報が正しいとは限りません。そこで、より客観的で正確なリーディングを求める場合には、本を読んだり、信頼できる専門家に診てもらうことも手です。

まとめ

前世療法は、過去から現在に至るまでの自分の物語を探求する方法のひとつです。自分が選んだ人生の使命や役割を知ることで、今後の人生に対する新たな視点を得されます。現在の問題やトラウマの解放にもつながり、人生の意味や目的を見出す助けにもなるでしょう。

前世療法は、自分自身の内面を深く知るための貴重な方法ですが、強い不安や悩みを抱えている場合は、専門家に適切なアドバイスやサポートを求めてください。

また、過去に囚われるのではなく、今のあなたの人生への理解を深め、毎日を充実させるための選択肢の一つとして、前世を知ることを取り入れてみてはいかがでしょうか。

最後までお読みくださり、ありがとうございました☺️