現実創造がうまくいかない、苦しいとき。心地よく望む未来の自分とつながる方法。

現実創造がうまくいかない、望む未来の自分とつながろうと頑張って苦しいときはありませんか? すでにその時点の自分が感じたい感覚や気持ちを抱き、そう在るように振る舞いなさいと言われます。しかし以前にわたし自身が陥っていたことですが、あまりに現時点の自分とかけ離れているように感じると、頭で「いい気分にならないと」と言い聞かせて陥ってしまうことがあります。そこで今回は2種類の幸せを活用し、心地よく望む未来の自分とつながる方法についてお話しします。

現実創造や望む未来の自分は、頑張ってつながるものじゃない。

なりたい未来の自分とつながるためには、頭で理解するだけでなく、すでにそう在るように振る舞いなさいと言われます。理想の自分だったときに抱くであろう感覚や気持ちを感じて、行動しなさいと。とはいえ、現時点の自分とその状態が違いすぎると感じる時には、それがどういう感じなのかわからないし、望みを抱くことすらできない。「そうしなきゃ」と思うあまり、そう出来ない自分を追い詰めてストレスにすらなってしまいます。となると、ますます望む自分の状態とかけ離れていき、努力が逆効果になってしまいます。




2種類の幸せをうまく活用すればストレスなく未来の自分とつながれる。

先日、本田健さんがYouTUBEでお話しされていて「なるほどー」と感じたことがあります。わたしたちには、2種類の幸せがあるとおっしゃっていたんです。この違いを知って、それらをうまく活用すれば、ストレスなく未来の自分とつながるために役立てられると感じて、これを書いています。

参考:本田健さんとバシャールの対談本未来は、えらべる!

2種類の幸せとは? 能動的な幸せと受動的な幸せについて。

2種類の幸せの一つは、やりたいことをどんどんやって実現するという能動的な幸せです。幸せを創造するスキルとも言えるでしょう。いわゆるわたしたちが「なりたい未来の自分」や「現実創造」、「願望実現」について考えるとき、イメージしやすいのはこちらだと思います。

例えば、パイロットになりたいのなら、パイロットのように考え、パイロットのように感じ、パイロットとして行動する必要がある。または、欲しい家があれば、ヴィジョンボードをつくる、パンフレットを取り寄せる、内見会にいって寛いでみるなどして、すでに実現しているかのように振る舞って、そこで感じる感覚や感情を先取りするというものです。これを、「予祝(よしゅく:お祝いする状況が今すでにあるように先取りしてお祝いすること)」という言葉で言われたりもします。




Makiwari Radioで観ることもできます。

未来の自分が遠く感じるときは、まず受動的な幸せスキルを磨く。

一方で、私たちにはもう一つの幸せがあります。今ある状態をしみじみ味わったり、現在に対して「あ、幸せだな」と感じたりするという受動的な幸せです。

なにか行動に移すというよりも、今ある幸せに気づいて受け取ることです。

たとえば、ゆったりとバスタブに浸かってため息をついて「あー気持ちいいなぁ、楽だなぁ」と思うようなとき。空で動く雲をボーッと眺めるだけの時間をもてる時間の余裕に気づいてしみじみと幸せを感じるとき。ふっと見上げた空に美しい夕焼けが広がっていて「キレイだなぁ」なんて思うのは、この「幸福を受け取るスキル」の高さが関係します。

マインドフルネスや瞑想も役立つ。

このスキルを磨くためには、マインドフルネスや瞑想なども役立ちます。今ここに集中できるようになるし、感覚主導になることで、頭のざわつきや否定的な声も薄れていくからです。

「いいえ瞑想中は、自分の思考がうるさくなってかえって否定的な気分になります」とおっしゃられるかもしれません。

でも瞑想される前は、始終発せられていたその声に気づいていましたか?

瞑想で脳に入る情報量が減って、無自覚だった自分の気持ちや考えが見えやすくなったから気づいたのではありませんか?

頭に入ったり出たりと気づかないけど、いっぱいになっていた情報量が減ったことで、「自分の声がうるさい」となれたんです。

実際に瞑想を始めた人の多くに、セッション中はうまくいくのに一人でやると途端に「心がおかしくなってできない」と言われることがあります。わたしも最初は全く集中できませんでした。

でも、これは自己認識が深まったサインなんです。良い兆候で、悪い兆候ではありません。

だから、「瞑想にぜんぜん集中できない私なんてダメ」「こんなことやったって、なんの価値も効果もない」という声が聞こえたら、それをそのまま認めます。◯も✖️もつけないんですね。

「そんな気持ちがあるんだね。わかったよ〜」とただそのまま認めてあげます。

参考:5分歩くだけで不安や怒りが消える。自分の部屋でできる歩く瞑想の行い方

参考:動画で解説! 不安、ざわざわがリラックスする、5分間の心落ち着き瞑想。

ポイントは、吐く息で余分な体の力を抜く。

そしてさらにポイントをひとつだけ挙げるとしたら、息を吐くたびに余分な体の力を抜きます。

参考:イライラ、不安が軽減する!呼吸3つでできるマインドフルネス

すると何度か呼吸を繰り返すうちに、ボーッとした状態になります。このただリラックスして本能的、身体的反応に身を委ねる状態を、禅では「無心」と呼びます。

頭で考えると、こんなことはまったく問題解決や、なりたい未来の自分を創造するための建設的な行動をとっていないように見えます。「幸福を創造するスキル」に比べて、頭では「やっている感」や「正解感」も感じられにくいと思います。




一見関係ない、幸せを受け取るスキルも現実創造に働く。

しかし、この「幸福を受動するスキル」によって体と心に力みが抜けるとき、創造力や対応力の真価が発揮されるんですね。

日本を代表する臨床心理学者の河合隼雄さんも「自分の内面に耳を傾ける態度に最も近い態度は、ほとんど寝ているのに近い態度です」(『カウンセリングの実際問題』より)とおっしゃっています。変容を起こすために、思考のコントロールを緩ませるんです。

ひたすら幸せを受け取るんだと決意する。

慣れるまでは、信頼できるヒーラーや瞑想の先生について、自然なプロセスを信頼できるような安全で高い磁場をつくってもらってもいいでしょう。または新型コロナウィルスのパンデミックが明けたら、これだと感じたリトリートなどに参加して、集団でおこなう波動に自分のエネルギーを同調させるのもいいかもしれません。

参考:一緒にいると、本当に癒される人の特徴。良いヒーラー、カウンセラーの役割、選び方とは?

そうでなくても、自分の内なる批判者の「こんなことして何になる?」「もっと建設的にどんどん行動しろ!」との声に屈さず、ただひたすら幸せを受動し続けるんだと決意できれば、ひとりでも可能だと思います。

つまりそれは、プロセスを信頼するということです。言い換えれば、ひとまず、こうなるために、現実創造のためにはこのステップが必要と自分が考える条件はすべて忘れるということです。



私たちの現実は、世界の0.00005%に過ぎない。

というのも私たちの脳は毎秒4億ビットもの情報を処理していますが、そのうち意識にのぼるのはわずか2000ビットに限られています。つまり、私たちが見たり触れたりして「これだ」「こうなはず」と思考する「現実」とは、実際の世界の0.00005%というごく一部の情報に過ぎません(『自動的に夢がかなっていく ブレイン・プログラミング』より)。

願望実現や未来のなりたい自分とつながるときの障害になるのは、「こうじゃないとダメ」と、過去の経験や制限された信念体系で0.00005%の現実にフォーカスしてしまうことです。「幸せを受け取るスキル」を磨くことで、そんな自分のやり方や条件から少し自由になって、思考を超えた私たちの命の根源と意識をつなぎます。

参考:辛いのは無意識の選択のせい?自分を超えた大意識との繋がり方

心と体の緩みが抜けてきたら、徐々にホッとできたり、元気を回復させてくれたりするような自分に優しい体験を増やしてじっくりと味わいます。

例えばランチのメニュー選びで、値段やカロリーから算段するのではなく、ときには心から食べたいものを選んで味わっていただくなど、小さなことから「望む未来の自分だったらどう判断するかな?」と決めて行動します。

自分にエネルギーを与えてくれるものを選んで、その幸福を受け取ります。なぜなら願望実現やなりたい未来の自分が感じていることは、エネルギーに満ちた感覚であり、選択できるという力強さであり、しみじみとした幸福を味わっている状態だからです。




自然とやりたくなったことが出たら実行する。それまでは待つ。

リラックスして世界がより安全に感じられたときに、自然とやりたくなったことが現れたら、それを実行に移します。それまではとことんボーッと、ラクに、自分に優しく。泣いている子どもに寄り添うような私で、自分の心が語りたいことを語り始めるまでゆったりと時間をとって待ちます。焦りません。

未来のなりたい自分が途方もなく遠く、圧倒されそうになるようなとき。なんとか改善しようと思ったり、自分にムチを打って現実創造へと頑張ろうとしたりするよりも、まずは今の自分を認めてあげます。そして、幸せを受け取るスキルを磨くことに集中しましょう。

参考:願う現実が引き寄せられないなら。微細な望みをキャッチし、叶える簡単なコツ

Makiwari Radioで観ることもできます。