潜在意識を簡単に書き換える!体の感覚を使ったハイヤーセルフとの繋がり方

listen to body's wisdom

私たちの9割以上の行動は、潜在意識に自動操縦されていると言います。そこで望む未来を叶えたいと行動しようと考えても、潜在意識がそれを阻んでしまうのです。では、潜在意識を簡単に書き換える方法があるのでしょうか?その鍵は、私たちの体の感覚に。米カリフォルニア州「エサレン研究所」で学んだエネルギーヒーリング法を応用した、体を使ったハイヤーセルフとの繋がり方をご紹介します。

私たちの人生は、潜在意識に自動操縦されている

今洋服を着ている最中としましょう。

心が「ボタンを留めよう」と思って脳に指示がいく。そこで今指が動いているのだと思いますよね。

でも科学者リベットの実験によれば、心が司令した時間よりも0.35秒早く、無意識下の脳で指を動かすための準備、運動準備電位が生じているのだそうです。

これは他の実験でも繰り返し同じ結果が出ていること(脳はなぜ「心」を作ったのか「私」の謎を解く受動意識仮説』より)。

私たちは自分が「そうしよう」と決める前から、その行動の準備がスタートされているのです。

では、誰が、いったい何が、その命令をしているのでしょう?

私たちは、自分で決めて行動していると思っていても、大部分は、無意識下の何かに動かされているのに過ぎないのかもしれません。

集合的無意識でつながる私たち

それだけではありません。

さらに心理学者のユングは個人的無意識を超えた、集合的無意識があると語りました。

つまり、人の意識は自分のコントロールを超えるだけでなく、すべての人たちと深い部分で繋がっている。

たとえば、遠く離れた日本の縄文時代の女性をかたどった土偶と古代シュメール文化の女神イナンナの土偶は驚くほど似ています。

どちらも頭にヘルメットのようなものを被り、体の形もそっくり。

また、今から約2500年前枢軸時代のこと。

世界の各所で同時発生的に精神革命が起こりました。

仏教、ユダヤ教、キリスト教やイスラム教に強い影響を与えた教え、孔子の思想などが時を同じくして誕生したのです。そこで、人々は「人間はいかに生きるべきか」と考えるようになりました。

そして偶然にもこれらの教義に共通する教えは、慈愛(Compassion)でした。

今のようにインターネットもありません。飛行機などの交通網も発達していません。

けれども、遠く離れた場所で、まるで何かが飽和して弾けるように、同時に同じ思考が発生した。

これもまた、ユングが語る集合的無意識のなせる技だとも言えるでしょう。

無意識の大いなる智慧、自分を超えるハイヤーセルフと繋がる

そのような私たちが共有し、私たちを突き動かす無意識は、個人を超えた神意識です。

それは、宇宙を存在させたり、私たちを生かし形づくる命のエネルギー、源です。

私たちはその秩序の中で、生成され、消滅し、また生成され…を繰り返しています。

そして、今この瞬間の「私」という一つの現れを生きています。

この私たちを生かす秩序と同調したとき、私たちはハイヤーセルフと繋がっています。

そんな私たちは、「私」という一過性の制限を超えて、永遠の宇宙のリズムで軽やかにダンスします。

私がアメリカから帰国してしばらく暮らしていた、東京のマキワリの家。

そこに毎月いらっしゃていた山伏の星野先達にお話いただいたことです。先達は修行中に大雨の中で川を渡ったり、滝に打たれていると、意識と無意識の境目が無くなるそうです。

子どもの頃に、水かけをしてずぶ濡れになって、大笑いしていた感覚にも似ているのかな。

でも、思考で制限された「大人の私」という枠組みでは、「ずぶ濡れで風邪ひいちゃうな」「寒いな」「息苦しいな」となるだろう体験です。

そこから1歩も2歩も、体の感覚に意識を向かわせる。すると、「私」が定めた脳の司令から一歩離れた場所に意識を存在させることができる。

感性を開くことで、意識を持ちながらも、同時に無意識の領域に足を踏み入れることができるのです。

参考:ハイヤーセルフと繋がる方法とは? 問題を解決する、自分を超えた答えのダウンロード法

エサレンで学んだ、日本未上陸のハイヤーセルフとの繋がり方

こうした自分を超えた神意識、大いなる智慧と、身体感覚を利用することで普段の生活の中でつながる方法を提唱した人がいます。

スザンヌ・スカーロック・デュラーナさんです。

その手法は、クラニオセイクラル・セラピー(頭蓋仙骨療法)、瞑想、ヨガ、アメリカ先住民の智慧などを組み合わせたもの。

体の感覚と意識を使って、無意識の思考や行動パターンを癒し、ベストな決断を下す方法、『ヒーリング・フロム・ザ・コア(芯からの癒し)』を開発しました。

その核となるのが、私が米カリフォルニア州にあるエサレン研究所というところで、働く学生(Work Scholar) として住み込みしながら教わったフルボディ・プレゼンス(Full Body Presence)』です。

身体感覚をフル稼働させて、不健全な関係や幸せを阻む選択から身を守り、もともとの人生の良い流れに乗るというセルフ・ヒーリング法です。

こちらは、体をパイプのようにイメージしてエネルギーを動かすよう意識するボディワーク。そこで、体の感覚をありのまま観察するマインドフルネスやヴィパッサナー瞑想とは、また違う手法です。

ご自身にあった方法を選択されると良いと思います。

『フルボディ・プレゼンス』の5つのポイント

では、具体的ややり方を説明します。

フルボディ・プレゼンスには、以下の5つのポイントがあります()。

1. 信頼する

太陽の光が降り注ぎ、呼吸するための空気が……というように、この世界は光や熱など命を育むエネルギーに満ちあふれています。

そんな命を育む、生命力があると信頼します。

私たちが自覚するしないに関わらず、この無限の生命力はいつも存在しています。

その証明が、今、あなたや私が生きて存在しているということです。

その存在を信頼すると心に決めます。

私たちの意識には、大きな力があります。

「決める」「信頼する」「身を委ねる」ことで、大きなエネルギーが私たちを通して働くことになります。

参考:手放せば入ってくる宇宙の法則。なぜ余計なものを無くせば求めるものが手に入る?

2. 感じる

深呼吸したり、自然の中で過ごしたり、祈りや瞑想、思い切り歌を歌ったり、無心で楽器を演奏していると、何か感じるものはありませんか? 

力強い安心感、エネルギッシュで流れに乗っている、穏やか、至福感を抱いたときの身体の反応とはどのようなものでしょう。

心地よいゾクゾク感、温かさ、胸が開くような感じ、下腹部が据わる感覚でしょうか。

これが1の生命力です。そして、その生命力と私たちが繋がるときに抱く身体感覚です。

体の下から上まで、エネルギーが通る管が走っているようなイメージで。

全身にある体内センサーを始動させましょう。

3. 体をつなぐ

両足をなるべく平行に、足の裏をしっかりと地面につけます。目は閉じるか、半眼にして深呼吸してください。椅子に座っても、立っていても、寝そべってもかまいません。

何度かゆったりとした呼吸を繰り返したら、生命力を大地から吸い上げるように、足の裏の感覚に注意を向けます。

足裏が微かにチリチリしたり、くすぐったく感じるかもしれません。

足の裏から脚全体、骨盤、腹、胸、喉、眉間、頭上と流れる力を感じて、エネルギーで体をつなぎます。

心地よく感じるのは体のどの部分ですか? 

逆に何も感じられなかったり、流れがブロックされているような感覚がする場所はどこですか。それは冷たさ、石のような重み、圧迫感、痛みや麻痺したような感覚でしょうか? 

例えば生まれるときに、成長、事故、手術など、または挫折したり、自信を喪失するなど、過去に心や体にトラウマが残るような影響の強い体験をすると、防衛反応の一種として身体感覚が鈍ります。

痛みや重み、気だるさなど不快な感覚がしても、ありのままの状態を観察してください。隠したり、克服しようとせず、素直に感じ切ると、もがきは姿を現わすことで、やがて昇華されていきます。

4.現実を捉え直す

私たちが現実を理解するとき、「熱い・冷たい」といった体の感覚、「嬉しい・悲しい」という感情、「こうしたい」という期待や「そうあるべき」という信念(belief)など、さまざまなフィルターを通して認識します。

このような判断材料には、傷ついた過去の記憶を再生し続け、幸せな選択を阻むものもあります。

潜在意識が、不幸なパターンを繰り返してしまうのです。

生命エネルギーで満たされた状態で、目の前の現実を捉え直すクセをつけましょう。

「もしも”私は十分ではない“”私は醜い”という思いが真実ではなかったら?」

「”私は今のままで十分”“この世界は安全”だと捉えたら、どんな感じだろう?」と視点を変えてみます。

そしてその新しい視点で現実を見た場合には、体がどう反応するか感じてみてください。

現実のパターンは無数にあります。その可能性にオープンになりましょう

ジャーナリングもオススメ:自然なあなたが一番美しい。ドス黒い感情やダメな視点にも価値がある! 不安、怒りを「書いて」陽転させる方法。

5. 体と心が喜ぶ選択をする

生命力の源とは、私たちの自信、強さ、信頼感を引き出してくれるものです。

それは私たちがホッとできたり、元気を回復させてくれたり、心惹かれたり、満たされた状態になれるもの。

例えば自然の中で過ごすこと、人生のパートナーや友人との語らい、心の深いところからやってくる信念、カプチーノとスコーン、ゆったりとバスタブに浸かる時間、お気に入りのリネンワンピース、波の音、洗い立てのブランケット、深呼吸などかもしれません。

できる限りそれを選んで体験することを、自分に許してください。

そうすることで、不幸を誘う潜在パターンを書き換え、あなたが自分らしく幸せでいるために必要な生命パワーとつながる魂ナビをいつでも始動することができます。

まとめ

私たちの潜在意識は、私たちの行動のほとんどを自動的に制御しています。そして、私たちが望む未来を実現したり、行動したりすることを妨げることもあります。

そこで、潜在意識を簡単に書き換える方法として、「フルボディ・プレゼンス」と呼ばれるアプローチをご紹介しました。

以下の5つのポイントが重要です。

まず、信頼すること。私たちが存在していることを信じることで、意識に大きな力が生まれます。

次に、感じること。自然の中で過ごしたり、深呼吸したりすることで、体が感じるものを探しましょう。その感覚が私たちと生命力とのつながりを育みます。

そして、両足を地面にしっかりとつけ、体内センサーを起動させ、生命力を体に通します。

現実を捉え直すことも必要です。過去の傷ついた記憶やネガティブな思い込みにとらわれず、現実を新しい視点で見ることで、潜在意識のパターンが揺らぎます。

最後に、体と心が喜ぶ選択をすること。私たちが元気を回復し、満たされる状態になるような選択をしましょう。それによって、幸せな状態へと潜在意識が私たちを導くことができます。

これらのポイントを実践することで、私たちは自分自身とハイヤーセルフとの繋がりを強め、潜在意識をより良い方向に書き換えることができます。

自分らしく幸せでいるために必要な生命パワーと魂のナビゲーションを活性化させる「フルボディ・プレゼンス」。よろしければぜひ毎日の生活に取り入れてみてください。