猫用自動洗浄トイレ「ネコレット」発売。二極化、世界を裂く「Kの字の傷」の本当の意味

猫の日に猫用自動洗浄トイレ「ネコレット」が発売!

「にゃん」「にゃん」「にゃん」の2月22日は、猫の日です。日本の猫の日実行委員会が1987年に制定しました。ちなみに「にゃんで“2(に)”」の語呂合わせができない世界猫の日は、8月8日です。

猫の日に、大和ハウス工業が猫用水洗トイレとシャンプー台をまとめたユニット「ネコレット」を発売しました。トイレにセンサーが付いていて、猫が離れると自動で洗浄するのだとか。オシッコシートもいりません。気になる発案者は、Dreams Come Trueの中村正人さんで、お値段は36万3000円となかなかリッチ。年間100戸を目標にするそうです(※)。(※)日経新聞 2/23付朝刊より

©︎Daiwa House https://www.daiwahouse.co.jp/jutaku/lifestyle/pet/nekolet.htmlより

このニュースを読んで最初に思い出したのは、私がアメリカで最初に暮らした家のことです。それは、サンフランシスコの母娘家庭でのホームステイでした。

のちに心理学を学んでわかったことですが、娘は私より年上でアスペルガー症候群。母親は躁うつ病でした。ホームステイで得たお金で生活しているのです。月20万円払っていましたが、水道代がかかるからか洗濯も理由をつけてはさせてもらえない。夕ご飯はさつまいもと豆で、22時半から開始…。語学学校で毎朝6時起きの私にはなかなか辛い環境でした。

家には2匹の猫が飼われ、台所とダイニングはいつも糞尿の臭いが充満していました。あの家こそ「ネコレット」が必要ですが、彼女たちには買えないし買いたいとも思わないでしょう。「ネコレット」が売れるのは、そもそも掃除が行き届く家庭で、その空間はますます清潔で気持ちよいものになるのだと思います。




所得格差の広がり、「Kの字」の傷とは?

コロナ渦で家賃が払えなくなる人がいるいっぽうで、猫用の自動洗浄トイレが発売される時代でもある。そんな所得格差の広がりのことを「Kの字」の傷というそうです。

Y軸(たての軸)は国民所得に占めるパーセンテージ、X軸(よこの軸)は年(1989年から2019年)です。そのグラフに国民所得の上位10%の人たちの所得推移と、下位50%の所得推移を加えて線で表します。格差がどんどん広がると、Kの字になります(挿絵参照)。これがKの字の傷と呼ばれ、アメリカはそれが特にひどいのだとか(※)。(※)日経新聞 2/22付朝刊より

いっぽうで私が思うのは、所得が高いほどリッチな生活を送るわけでも無いということ。アメリカでは収入とは関係ない、豊かな暮らしについて教わり続けもしました。

例えば、部屋を表参道の高級フロリスト顔向けの庭の花でゴージャスに飾り、庭になるベリーは食べ放題。訪問者にも惜しみなくギフトします。虫食いで酸っぱい庭のリンゴはアップルパイにして、ポットラックで振る舞う。工夫にあふれ、豊かで心地よいのです。「ありがたいなぁ…」「嬉しいなぁ…」と十分豊かなエネルギーを受け取って、自然にあふれ出してきたものを与えて、また豊かなエネルギーを受け取る…。そんな止めどない豊かさの円環にあるのです。

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幸せの二極化の上位10%を生きるコツ。

そこで幸せにおける二極化とは、お金を持つ者と持たざる者ということよりも、さらにその深い部分を指すのだと思います。つまりお金がまとうエネルギーである、豊かさや心地よさ、を持つ者と持たざる者ということ。豊かなエネルギーを受け取って循環してまた受け取れる者と、受け取れずにそれを止めてまた受け取れない者ということです。

受け取る感度を高めることと、自然な形であふれ出す豊かさを惜しみなく与えて、また受け取ること。受け取らないと幸せにならないし、与えなければ幸せは続かない。循環の環にいなければ、エネルギーは枯渇するからです。それが幸せにおけるK字線の上位10%の生き方なのではと思います。

この記事をもっと深めるためにおすすめの一冊:
与える豊かさを持続させるコツを丁寧に書くアダム・グラント教授の良書

著者であるグラント教授の組織心理学での博士論文は、“Beneficiaries and the Art of Motivation Maintenance: How making a difference makes a difference” (恩恵を受ける人たちとモチベーション持続の技術:違いを生むことが、いかに違いを生むのか)。